2020年09月27日

アートフェア再開

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TERRADA ART COMPLEXU(東京・天王洲)を会場として初めて開かれたアートフェア、artTNZ (9月17〜21日)は無事5日間の会期を終えた。感染症対策のための完全予約制や顔認証システムを使った入場受付など不安もなくはなかったが、会場では特に問題は起こらず、拍子抜けするほど普通にお客さまの対応ができた。

1年半ぶりにアートフェアに出て感じたのは対面でのコミュニケーションの重要性だ。初めて会った人や久しぶりに会った人とのたわいもない会話自体が楽しいし、そうした会話の時間は自身の感覚を確かめるうえで貴重な機会でもあった。自宅にこもってさまざまなウェブサイトを見ていると、「ウィズコロナ時代のアートの役割とは」みたいな記事を目にすることがある。しかしアートフェアの現場では、同業者にせよ来場者にせよ、そうした理屈っぽいことを口にする人と会うことはなく、ホッとした。

今回展示したのは、いずれも30代の芝田知佳、浅野綾花、内田涼の作品計20点。中止になったホテル型のAiPHT2020で予定していた作品をそのままスライドさせた。本当は展示場向けに構成を考え直した方がよかったのだろうが、初めて開かれるアートフェアで客層が読めないため、積極的な手を打たなかった。正直、あまり結果を期待していなかったものの、作品をお買い上げになった方全員が新規のお客さまだった。

この様子なら、展示場型であれば、感染対策をしつつアートフェアを開くことはできるだろう。課題はやはり採算である。主催者によると、artTNZの入場者数は内覧日を含む5日間で延べ2664人。1時間当たり100人に制限したため、予定通り入場者数は少なかった。感染対策のテストケースとしてならよいのだが、ビジネスとしては、入場者数がこの2倍くらいないと出展経費との見合いで採算は厳しい。

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これからリアルなアートフェアの制限が緩和されていくのか、リアルなアートフェアとオンライン販売の組み合わせに移行していくのか。イベントをまったく開催できないという危機的な状況からは抜け出し、焦点は次のステージへと移っている。

上の画像は開幕前日の橘画廊ブース(TERRADA ART COMPLEXUの3階、9月16日)、下の画像は会場入り口。
posted by Junichi Chiba at 17:36| アート