2019年03月24日

東京のアートフェア

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パークホテル東京のアートフェア、ART in PARK HOTEL TOKYO(AiPHT) 2019(3月8〜10日)に出展した。AiPHTへの参加は2年ぶり3回目だ。国内外合わせてホテル型フェアへの参加ももう19回目。6年前、初めてART OSAKAに出たときはホテル客室での展示に戸惑ったが、慣れてしまえば違和感はない。お客さんと近況を報告し合ったり、作家とたわいもない冗談を交わしたり、客室だと、なんとなく会話が生まれる雰囲気がある。

今回の作家は伊東敏光、芝田知佳、浅野綾花の3人で、コラージュというテーマを設定した。それぞれの作品は、伊東が木のコラージュ、芝田が布のコラージュ、浅野が紙のコラージュである。伊東の作品は彫刻家の発想で作っているからアッサンブラージュと呼んだ方がよさそうだし、浅野の作品は技法的にはシンコレ(イメージの刷りと同時に紙片などを貼りつける技法)だが、素材の組み合わせ、貼り付けといった観点でコラージュに含めている。

客室の展示でテーマを設けたのは初めてだったかもしれない。積極的な理由があったわけではなく、アートフェアの参加条件として「少数精鋭のアーティストによる展示」と「テーマ性を掲げた展示」が挙がっていたからだ(たしかそうだったと思う)。こちらからお客さんにテーマの説明をするということはなく、お客さんが聞いてくださるのを待っているという感じであった。それでも、ときどきコラージュに話が及ぶことはあった。

過去3年間、東京では様々なアートフェアに出展してきた。2016年はアートフェア東京とAiPHT、17年はAiPHTと3331 Art Fair、18年は3331、そして今年はAiPHT。この3つのフェアにはそれぞれ特徴がある。アートフェア東京は(来場者が何万人あろうと)メーンの客層はやはり保守的な富裕層だ。3331のフェアは、もともと閉鎖的なコミュニティーであるアート業界を使ったイベントカルチャーの実験場である。

AiPHTはといえば中堅コレクター向けで、3331ほどにはイベントカルチャーっぽさがない、落ち着いたフェアというイメージだろう。事務局によると、今年の入場者は3日間で約2200人。主催者からみれば物足りない数字なのかもしれないが、コミュニケーション重視の顧客対応を考えるなら手ごろな規模である。一つのフェアが広範な役割を果たすというよりも、それぞれが目的に応じて機能を追求していくのではないだろうか。写真は芝田知佳の新作掛け軸(部分、窓の向こうに東京の夜景)。
posted by Junichi Chiba at 19:01| アート