2017年07月02日

アートフェアの客層

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3331 Arts Chiyodaで今年3月と5月にアートフェアが開かれた。3月は1階のメインギャラリーを会場に推薦された作家による展覧会形式、5月は2階の体育館でギャラリーが出展するブース形式だった。体育館の方は初めての試みで、館内のギャラリーは展覧会を開いていれば自動的にフェアに巻き込まれるという形であった。

入場者数は3月が4日間で1397人、5月が3日間で1131人。ギャラリー関係者は含まれていないことを考えると、今年2月に2回目が開かれたART in PARK HOTEL TOKYO(AiPHT、3日間)の1855人と比べて、大きく見劣りしていないと言えるかもしれない。5月のブース形式に関しては初めてにしてはよくやったとの声もあるが、来場者アンケートの結果で意外だったのは、3月と5月両方来場した人は13%にとどまり、フレッシュな来場者が多かったことだ。

そのアンケートの結果をもう少しみてみると、5月の来場者の年齢は20代と30代が23%ずつ、40代が27%。情報の取得先はウェブ30%、SNS27%、フライヤー10%など。来場の目的は「鑑賞」が77%を占めていた。ざっくり言えば「SNSに触れて鑑賞目的で来た20〜30代」が典型的な来場者像である。3月のフェアに来た人が少なかったということは、東京のような大都市では宣伝で動員される「浮動票」が多いということだろう(ただしコレクターはSNSなどの宣伝では動かないはずだ)。

3331はすでに2018年3月に向けた準備を始めている。来年は1階と2階の同時開催とし、会期をアートフェア東京にぶつける方針のようだ。AiPTも来年はアートフェア東京と合わせる予定だから、3つのフェア(中でも3331とAiPHT)がどうすみ分けるのか、客層をどこに絞るのかがギャラリーの関心事である。今、コレクターたちは評価の定まった作品の収集に熱心で、新しい才能の発掘には及び腰である。アートフェアの競演がその辺を変えるきっかけになればよいのだが。

さて、橘画廊が次に参加するアートフェアはART OSAKA 2017だ。出展作家は柴田謙司、千葉麻十佳、浅野綾花と河合真里。こちらはもう15回目の開催で、客層が定まっている。橘画廊自体、大阪で5年間活動していたし、なじみ客も多いから、安心して参加できるイベントだ。先週1週間だけで3人の方から「ART OSAKAって楽しそうですね」と言われたが、たしかに夏祭りみたいで楽しいフェアである。画像は河合真里の新作「fruits」(2017年、油彩、カンバス、22 x 33.3 cm)。
posted by Junichi Chiba at 22:11| アート